見上げた空に,手をかざす太陽の光があるゲームを,ボクたちは待っている。
quote:誕生から1/4世紀経って,研究者グループがパックマンを現実に引きずり出している。研究者の開発した「ヒューマン・パックマン」ゲームでは,プレイヤーはカメラの付いたゴーグルを含むラップトップを身に付け,通りを歩く。彼の付けているゴーグルの表示では,道にはドットが表示されている。ゴーグルによって,プレイヤーはゲーム中の仮想の物体を現実中にリアルタイムに重ねられる。
過去記事でパックマンハッタンのことに触れたが,それをもっと発展させたようなヒューマン・パックマン。パックマンハッタンでは,リアル(現実)にキャラクターを配置して,それをコントローラーが動かす,という感じだったが,ヒューマン・パックマンではキャラクター=コントローラーとなって,やってる人間としてはより楽しめる,かもしれない。ただまぁその分,持ち歩かなくてはいけないものは増えて,装備の重さは約2.5kg,それにかかる費用は7780ドル(約85万円)だそうだ。高いよ…。だが,研究者グループはそれをウェアラブル・コンピュータとヘッドセット,そして3G携帯電話に置き換えるため,8月に香港のゲーム会社と取り引きを行なったと最後に記されている。ヒューマン・パックマンがより身近に楽しめる日は,来るだろうか。
「ゲームには,あの時代,とってもつまらないものしかありませんでした。なぜつまらなかったのか? いまだから云えることですが,いつまでもテレビ画面のなかで銃を打ち続けたり剣を振り回したりとか,そんなことばかりをしていたんですね。せっかくネットワークですべてがつながることができたのに,いつまでもテレビ画面のなかに引き篭もっていた。世界はもっと広大で,面白さに満ちているというのにね。小さい小さい四角形のなかで,画面がきれいになっただのリアルさが増しただの,そんなつまんないことばかりに夢中になっていたんですな。いまから考えると,あの時代のゲームは,なんて暗黒時代だったんでしょう。そして,リアルにすべてを解き放ち,ゲームはやっと,真実の姿を得たのです」。
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